貨物運送事業の運転者は、原則として、直接雇用で社会保険(健康保険、厚生年金保険等)に加入していることが必要です。

その意味で「常時選任運転者」と呼ばれていますが、一方、常時選任運転者になれない人は次のような人です。

  • 日々雇い入れられる者
  • 2月以内の期間を定めて使用される者
  • 試用期間中の者(14日を超えて引き続き使用されるに至った者を除く)

上記の人たちは、常時雇い入れられた人ではないので、社会保険の被保険者とならないからです。

しかし、運転者は必ずしも正社員である必要はありません。派遣社員や出向社員でもOKですし、アルバイト・パートでも構いません。しかし、一定の期間以上雇われる必要があります。

また、アルバイト・パートでも、1週間の所定労働時間および1か月の所定労働日数が、常時雇用者の4分の3以上であれば、社会保険に加入できます。

というか、企業の雇用主は事業所の規模などにかかわらず、このように一定の条件以上働く労働者を社会保険に加入させる義務があります。

経営者としては、社員の社会保険料の半分を負担しなければならないので、できるだけ人件費をカットしたいと思われるかもしれません。

しかし、法律上、義務化されていますので、可能な限り社員の雇用条件には配慮する必要があるでしょう。